第20章「大都会と天才科学者」

 

無事にハルトを救出したリナたちは、改めて吊り橋があったところの道を渡り、

時折立ちふさがるジェムソードやミミックを倒しながら

ニューエドソンシティへ行くためのハルコンの鉱山を探していた。

そしてリナたちは、鉱山の最深部へたどり着いた。

そこは、宝石でいっぱいの大広間だった。

しかも壁も透明な地面も宝石で出来ていた。

ケニー「うはっ!!!見ろよ!これが宝石がたっぷり実るハルコンの最深部だ!」

リナ「ホント、すごくきれい…!地面も壁も宝石で出来てる…!」

スタン「これ、全部持ち帰ったら僕たち金持ちじゃん!」

ハルト「バカ、こんなに持っていける訳ねーだろ。」

スタン「ですよね…とほほ...!」

ラジン「ここまで美しいところを見渡していると心が癒されるな…」

アユリ「そうですね、ここでお食事したい…。」

ハルト「(ダメだ、こいつ食うことしか考えてねー…)」

ラジン「どうしようか…町の店で買ってきた食材でここで料理するか…。」

そしてリナが壁を眺めてると、宝石越しで遠くから大きな複数のビルが見えた。

リナ「みんなー!見てぇー!見たことのない建物が…!」

ハルト「ほんとだ…ゴーランド王国と比べると…見たこともない光景だ…!」

ケニー「どうやらこれがニューエドソンシティのようだな。しかし問題はどうやってここから出るのか…。」

スタン「それじゃあ僕が壁を壊して...!」

ケニー「やめとけ!そんなことしたら鉱山の天井が崩れて落ちて下敷きになってしまうかもだ!」

スタン「じゃあどうすればいいんだよ!」

リナ「見てー!これ!」

ハルト「今度は何だよ、リナ...」

するとそこには、線路につながるジェットコースターのような箱形の車両があった。

ケニー「これは、トロッコだ!これに乗っていけば出口は見つかるかもだ!

しかもちょうど全員入るようだ。」

スタン「本当か⁉」

ケニー「しかし一体誰が作ったのか…盗賊時代の吾輩ですらこういうのは使ってなかったからな…。」

リナ「でも心配ね…だって崖まで落ちそうだから…!」

ケニー「でもしっかりつかまっておけば大丈夫だ!さあ、皆さん乗る準備は出来たか!?」

スタン「面白そうだし乗ってみるか!」

ハルト「おりゃーこういう乗り物は苦手なんだよな…!」

ラジン「我も乗ってみるか。きっとあの宝石の壁越しの街へ続いてるのかもしれない。」

アユリ「そうね、こういうの初めてだから。でも…また崩れ落ちないよね?」

ケニー「だといいがな。」

リナ「それじゃあケニーさん!お願い!」

ケニー「それじゃあエンジンオン!」

一人ひとり席に座りベルトを締め、ケニーがエンジンをかけると、

トロッコはガタンガタンと動き出した!

リナ「ふあ…動いた…!」

ケニー「さあ、しっかりつかまるのだ!あの時みたいに落ちないようにな!」

するとトロッコのスピードはだんだん速くなり、トロッコは岸の線路へと降りて行った。

リナ「ふああ!!!落ちるう!!!」

ハルト「なんだこのトロッコは!危なっかしいじゃねーか!」

スタン「でもいいじゃないか。ジェットコースターみたいで面白いだろ!?」

ハルト「なわけねーよ!」

アユリ「怖いぃ!おしっこ漏れちゃいそう…!」

ラジン「皆、冷静に!」

すると今度は、ループみたいなのがあった。

ハルト「うわあ!今度は宙返りかよ!?」

スタン「なんだかわくわくするなー!やっぱジェットコースターはこうでなくちゃ…」

ハルト「スタン!!!」

リナ「私達落ちちゃうよぉ!!!」

アユリ「もういや…こんなに走ったらあたしおしっこが出る…!!!」

ケニー「我慢しろ!このスピードなら吾輩たちは落ちない…!」

ラジン「グレハム殿の言う通りだ。今歩んでいる道を信じるべき…!」

ハルト「信用できるかぁー!!!」

そしてリナたちを乗せたトロッコはループをあっという間に通っていった。

リナ「あれ、私たち落ちてない…!?」

ケニー「ほら、言っただろ。どうやらこういうジェットコースターを造れる人はすごいな。」

ハルト「やっぱりジェットコースターかよ…!」

ケニー「さあ、もうすぐ出口だ!」

するとどっかで見たような赤いレーザーの壁が、トロッコごとリナたちを解析した。

???「サン・ミルド村出身の女戦士リナ=アップル

ウィッシュワーツ学園の卒業生スタン=マルフィー

ゴーランド王国に使える騎士ハルト=ランツァート

インディ砂漠の民族の戦士ラジン=シンドゥ

ビンボール村出身の元盗賊ケニー=グレハム

そしてヒュウガ島から来た女侍アユリ=オトナシ

マインドアラインメント、全員義良、入ってよろし。」

リナ「これは、マインドアラインメントセンサー!?」

アユリ「魔陰土亜羅陰面斗?なにそれ?」

スタン「ブルークのいう通りマインドアライメントセンサーは人の心を読んで悪人を入れさせない

究極のセキュリティシステムなんだ。だから盗もうとか殺そうとか悪いことを考えちゃだめだ。

しかしここにもあるってことは…流石に世界中にに広まってるな…」

ラジン「どうやらこれが悪人から街を守ってるらしい…。」

ケニー「吾輩ら盗賊や洞窟の中のアマゾネスはこれのせいでこの鉱山の出口を出られなかったのだ。

しかし心を入れ替えた今なら出られるかもな。」

ハルト「そうか、俺もよこしまなこと考えちゃだめだな…!」

そしてトロッコはジェットコースター乗り場のようなところにたどり着いた。

リナ「ふあ…たどり着いた...もうジェットコースターはこーりごり!」

アユリ「もうあんな乗り物に乗りたくない…おしっこが漏れちゃう...!」

ハルト「しかしこういう乗り物を造れる奴はホント凄いよな…!」

スタン「でも結構スリルあって楽しかったろ!?」

リナアユリハルト「こっちは全然楽しくない!」

スタン「トホホ…!」

ラジン「さて、そろそろここがニューエドソンシティか…」

そう、そこは夜景に照らされる砦のような近未来的な大都会、ニューエドソンシティだった。

リナ「夜景が光り輝いていて…とても綺麗。」

ケニー「この街のどこかに雷の竜が住んでいるようだ...。」

ハルト「いや、こんなとこにいる訳ねーだろ。」

ラジン「確かにこんな人ごみの街には現れんな…しかし問題は

その雷の竜とやらがいったいどこに居城を立てているのか…」

リナ「まあ、とにかく気分転換にこの街を探検しましょ!せっかく楽しそうなとこに来たし!」

アユリ「まずは食堂へ行きましょう!美味しそうなもの沢山あるかも!」

ハルト「たく、食うことしか考えてないのか!?」

アユリ「でもあたしお腹すいてるし…!」

ハルト「たく、わかったよ!」

ケニー「ここがニューエドソンシティか、どういう場所か探検させてもらうぞ!」

こうしてリナたちは、気分転換にニューエドソンシティを探検することとなった。

スタン「うは!見ろよ!一流のカジノだってよ!お金たっぷりあるし

ルーレットやトランプやスロットで遊びまくろ!」

ハルト「バカ、いきなり無駄使いかよ。鍛冶屋で武器や防具を強化するのが大事だろ。」

スタン「トホホ…」

リナ「見て!あそこにバーガーショップだって!」

アユリ「ばーがー?なにそれ?」

リナ「どうやらハンバーガーという食べ物が売ってるみたい!」

アユリ「食べ物!?じゅるり…!?」

スタン「ハンバーガーか…きっとうまいんだろうな…!」

ラジン「ハンバーガー…民族ではとても味わえない現代の味か。」

ハルト「まずは腹ごしらえだぜ。腹が減っては戦ができねーからな。」

ケニー「確かに吾輩も腹減ったな…とりあえず中に入って見るか。」

こうしてリナとあゆりはバーガーショップで食事することとなった。

店員「いらっしゃいませ…ってその恰好は…アマゾネス!?」

リナ「だから私アマゾネスじゃないって…。」

店員「ごめんなさい!それよりご注文は?」

リナ「それじゃあビッグバーガー6つ、ポテト6つ。飲み物はコーラ6つで。」

店員「かしこまりました!それではご注文持ってきますね!」

リナ「はい!」

こうしてリナがカウンターで金を払い注文を受け取ると、

ポテト、ビッグバーガー、コーラを一つずつ乗せたお盆をもって座ってる仲間たちの席へ向かった。

アユリ「うわあ…美味しそう!」

スタン「確かにおいしそうだけどフォークとナイフとかないのか?」

ハルト「要はそのまま手に取って食えばいいんだな。」

ラジン「リンゴを取って食べるような感覚だろう。とりあえず手に取って食べよう。」

ケニー「それよりあんた、どうしてビッグバーガーを選んだのだ?」

リナ「ビッグバーガーはミートパティが二つだけじゃなくて

薄オレンジ色の特製ソースが決め手なの!

これが一番おいしそうだと思って…!」

アユリ「そうなのね、それじゃあいっただっきまーす!」

すると一人ひとりビッグバーガーにかじりついた。

アユリ「うわあ!!!美味しい!!!ソースが濃厚で…!

あとポテトもカリカリして一度食べるとやめられない…!」

リナ「良かったね!ここにきて…!」

すると突然店の電気が突然消えて真っ暗になった。

リナ「ふああ!?いきなり暗くなっちゃった!?」

アユリ「嫌だ…一体何が起きたの…!?」

スタン「大丈夫だ!僕がフレイルで照らして…。」

ハルト「ばか!人前でやったら皆驚くぞ!」

ケニー「そうだ!むやみに魔法使うんじゃない!」

スタン「とほほ...!」

ラジン「とりあえず外に出て確かめるか。一体何かあったのかもしれない。」

リナ「それもそうね、ラジンさん。」

こうしてラジンの言う通り店を出ると、雨が嵐の様にざあざあ降っていた。

リナ「なんて…雨なの!?」

スタン「ほんとだ、僕のローブがびしょ濡れになっちゃうじゃないか。」

ハルト「バカ、店の中でハンバーガーでも食ってろ。」

スタン「そうだな、とりあえず完食するか。そのうちやむから…」

ラジン「我の住むインディ村は元々こういう風に雨が降っていたというのに…!」

リナ「ふーん、インディ村ってこんな雨が降る村だったのね。」

ラジン「しかし今は…!」

すると突然

ピカッ!!!

リナ「ふああっ!!!雷!!!」

ハルト「バカ!雷撃てる奴が雷にビビッてどうすんだ!」

リナ「だって本物の雷は怖いんだもの…!」

ハルト「フン、雷が怖い癖によくヘブンスパークを使えたもんだ!」

リナ「………!」

ラジン「とりあえずハンバーガーの続きでも食べて雨を止むのを待つしかない。」

リナ「そうね、雨に濡れすぎたら風邪ひくというし…。」

こうしてリナたちはハンバーガーの続きを食べながら雨が止むのを待った。

そしてとなりの席の客がお話しているところを聞いた。

客A「おい、どうするんだ?また雷なってるぞ?しかも停電だし…」

客B「何ぃ!?また停電かよ!?チクショウ!!!

誕生日イラスト描いてあげなくちゃならんってのに…!

また一日遅れだ…!」

リナ「どうやらこの街の人は雷に悩まされてるみたいだね…。」

スタン「そうだね…。」

客C「おい、そこのネトゲに出てきそうなアマゾネス!すまないがこの街は雷がいっぱいなんだ。

そのせいで停電になりやすくて人々もパソコンがいじれずネット使えなくて困ってるんだ。

電気工事も大変でお手上げ状態なんだ。」

リナ「(だから私アマゾネスじゃないって…。)そうなんだ…。

それよりここに雷の竜がいたって聞いたんだけど…」

客C「雷の竜だと!?いや、僕は一般人だからそんなこたしらん…

それよりこの街には優秀な科学者がいる研究所があるらしいんだ。

確か、Drリックだっけ?」

リナ「ドクターリック!?(ダニエル君だけじゃなくてここにも科学者と研究所が…?)

もしかしたらあの人が雷の竜について知ってるのかも…!?」

スタン「どこにいるんだ?」

???「私のことか?それなら私ならここにいます。」

リナ「え、この声は…!?」

リナが振り向くとそこには、若い年のメガネをかけた白衣の科学者が席に座っていた。

ハルト「まさか、あいつがドクターリックとか言わねーよな!?」

科学者「以下にも、私がリック=ハーヴェイと申します。それより私に何か用でしょうか?

ちょうど食事を終えたところですので。しかし今日もあいにく停電ですね…。」

リナ「ねえ、リックさん!雷の竜どこにいるのか知らない?」

Drリック「あいにくですが…そこに行くのはもう遅い。それより私の研究所に来ませんか?

それにあなたたちは旅人ですね?良かったらそこで貸し切りで一晩止まってもよろしいですよ。」

ラジン「どうする?あ奴の研究所に連れて行ってもらえるぞ?」

スタン「そうだな、体力的にもうくたくただし…。」

リナ「こんな夜遊びしてると体なまっちゃうから…」

アユリ「そうね、あたしいろいろあって疲れたし…!」

ハルト「それじゃあ一晩止まらせてもらうわ。」

ケニー「おいおい、こいつ科学者なんだぞ?奴の研究とかゆっくり見に来てやんないのか?」

リナ「そうね、何か役に立つもの発明してくれるかもしれないし…」

Drリック「では宜しい。私についてきなさい。あいにくな雨も雷も止んでいると思いますし

私の素晴らしい研究所に連れて行ってあげましょう。」

6人「はーい!!!」

こうしてリナたちは、Drリックの誘いでリックの最新型の車に乗り、

彼の研究所に連れて行ってもらった。

リナ「ふあ…なんてカッコいい建物…!」

ハルト「俺の住む王国の建物とは全く違うな。」

ラジン「流石現代人だ。恐れ入ったよ。」

アユリ「洋の文明はあまり馴染めないけど現代文明なら馴染めるかも…。」

ケニー「金持ちはいいな。こんな立派な建物を建てられるからな。」

スタン「でも停電なんだろ?電気つかないから自動ドア開くわけないだろ。」

Drリック「この私の研究所には自家発電装置がありますので停電になっても大丈夫です。

さあ、入りなさい。」

6人「はーい!!!」

こうしてリナたちは自動ドアに入ってはマインドアラインメント解析を受け、

Drリックの研究所に入った。

そこは、ダニエル博士の研究所と比べるとかなり広く、機械や薬物、

そして研究所で働きアリの様に働くお手伝いロボットもたくさんあった。

リナ「すごい…なんて立派な研究所なの…!?」

スタン「ブルークの研究所よりも機械や薬物がいっぱいあって広いぞ。」

アユリ「ここが研究所ですね…生まれて始めてみました…。」

Drリック「いかがでしょう。私の研究所は天下一でしょう。」

ハルト「なんだ?この機械で出来た人形がいっぱいいるようだが…!」

Drリック「これはお手伝いロボットZIGGY-12(ジギー=トゥエルブ)です。

全体的に人工的に作られてますので休むことなく働いてくれます。

また、内臓バッテリーのおかげで体内で充電されます。

停電の時に発電自転車をこいで自家発電もしてくれるんですよ。」

ラジン「要はここの電気が切れないのはこのロボットとやらのおかげだな?」

Drリック「その通りです。更にこれ…。」

するとリックは棚に置いてあった箱の中から

デジタル時計に手足を付けたような小型のロボットを出した。

リナ「まさか、これもロボットじゃないよね…!?」

Drリック「そう、人ごみを防ぐ目的で開発している

ZIGGY12の小型バージョンZIGGY13(ジギー=サーティーン)ですがまだ不安定ですので…

どうやら内臓が難しいからでしょうか?」

スタン「いろいろ大変だな。それよりブルーク博士知ってるか?」

Drリック「ブルーク博士?もしやこの街で使われているセキュリティシステムМASを発明した科学者と同じ名前ですね?

スタン「そう、ミハエル=ブルーク博士とは一流の科学者だったんだ。去年亡くなったんだけどね。

今は孫のダニエルが彼の研究所を仕切ってるんだ。」

Drリック「そうなんですか…悲しい話ですね…

でもせめて機会があれば孫のダニエルさんに一度会ってみたいものですね。

スタン「うん、実はダニエルは魔法使いの学校に通ってたんだけど

科学者の道を歩んで停学しちゃったんだ。でも

魔法技術を組み合わせて研究を行ってるんだ。

ほら、会話の腕時計持ってないか?」

Drリック「持ってますよ。最近流行ってますので。」

スタン「実はその会話の腕時計はダニエル博士が作った代物なんだ!」

Drリック「そうですか。でも私は魔法なんかに頼ったりしませんよ。

それより私の娘に会いに行きませんか?きっと一人で寂しがってますので…。」

スタン「えっ、娘がいるのか!?」

Drリック「はい、彼女の居る部屋に連れて行きますのでしばしついて来てください。」

6人「はーい!」

ハルト「(娘か…結構美少女なんだな…?)」

Drリックが仮眠室のドアを開けると、

そこにはリックの娘と思われる一人の幼い少女がベッドに横わたっていた。

リックの娘「はあ…はあ…」

スタン「ハーヴェイさん、あの子が、娘だよな?」

Drリック「そうなんです…しかし彼女は昔から不治の病に落ちているのです…

小麦や牛乳を体に入れると体の調子が悪くなったりするのです。

それが徐々にひどくなってくるものですので

副業の医者でもある私の医術ですら治せませんでした。

もし何か彼女を救う術が無ければ彼女の命はわずか…」

リナ「酷い…まるで入院してたころの私と同じ…!あ、待って!

スタン君!例の物お願い!」

スタン「あいよ!」

するとスタンはローブの中にしまってあったダニエル博士からもらった薬を出した。

リナ「さあ、リックさん!スタン君のだしたこの薬を飲ましてあげて!」

Drリック「この薬は…!?」

スタン「ブルーク博士が開発した薬なんだ。これを飲ませば彼女の不治の病も治るかも…!」

Drリック「ブルーク博士の薬ですか。分かりました。ではさっそうと飲ませてみます。」

そういうとリックはベッドに倒れた娘にスタンの託したブルークの薬を半分飲ませた。

Drリック「これで娘は良くなるといいのですが…。」

すると娘はみるみる元気になり、さっそうとベッドから嘘みたいに元気に立ち上がった。

リックの娘「あたし、ふっかーっつ!!!」

Drリック「おお!一発で元気になりましたね!ブルーク博士の薬が効いたのですね!」

スタン「そう!ダニエル=ブルーク博士特性のどんな病気を治す薬なんだ!」

Drリック「凄いですね!私もそういう薬を造ってたのですが失敗続きで…!

ナノマシンという異物を体内に入れて治療するわけにもいきませんでしたから…

しかしこんな素晴らしい薬をありがとうございます。せめて礼を言うよ。」

スタン「へへ、礼を言うならブルーク博士に言ってくれよ!」

リックの娘「うん、おかげであたしだいぶよくなったよ!ありがとー!

あたしニーナ、リックのひとりむすめなの!ママがあたしをうんでしんじゃったから…

それにあたしうまれたときからびょうきがちだったから

パパのたのしそうなけんきゅうのおてつだいしたくてもできなかったの…

でもあなたたちのおかげでこれからあたしパパをてつだえるかもしれないの!」

リナ「そうなんだ…でも病気が治って良かったね!」

ニーナ「うん!それよりあなたたちだれなの?」

リナ「あ、自己紹介まだだったみたい!私、リナ=アップル!サンミルドの女戦士なの!」

ニーナ「ふーん、アマゾネスなんだね。」

リナ「だからアマゾネスって言わないで…私理系な女の子だからそんな野生感ないの…!」

ニーナ「もー、うそつかないの!アマゾネスはみんなそんなかっこしてるもん!」

リナ「だからビキニアーマー着てるからってアマゾネスと限らないの…!」

ニーナ「ごめんね、あたしビキニアーマーきるひとについてあまりしらないから…」

スタン「僕はスタン=マルフィー!ダニエル博士が通ってたウィッシュワーツ学園の卒業生さ!

そして青いのはゴーランド王国のハルト=ランツァート

黄色いのはインディ砂漠のラジン=シンドゥ

茶色いのは元大盗賊のケニー=グレハム…!」

ハルト「おい、勝手に代理すんな!ちゃんと俺達にも自己紹介させろよ。」

ケニー「あと元盗賊とバラすのはやめてくれたまえ。保安官につかまりたくないのだ。」

スタン「わりいわりい。」

ラジン「ランツァート殿、グレハム殿、別にいいではないか。いちいちしゃべるのは面倒だし。」

Drリック「その通りです。あとグレハムさん大丈夫ですよ。たとえ元盗賊でも

この街に入れるほど人格が良い人であれば大丈夫ですよ。」

ケニー「そうか、それならよかったな。」

アユリ「初めまして、あたしはヒュウガ島の侍、音無あゆりと申します。」

Drリック「あゆりか…可愛い名前ですね。」

ニーナ「でもあたしのほうがもっとあいらしいなまえなの!」

Drリック「ニーナ、他人の名前を争ってはいけませんよ。」

ニーナ「あ…ごめん!」

アユリ「大丈夫です。ニーナの名前も可愛いと思います。」

ニーナ「かわいいっていわれちゃった!ありがとね!きょにゅーサムライちゃん!」

アユリ「えへ、どうも…(巨乳サムライちゃんっていわれちゃった…)」

Drリック「それよりあなた方達は雷の竜をご存知ですか?」

リナ「うん!いまその雷の竜を倒して雷の宝玉を手に入れなくちゃいけないの。」

Drリック「そうでしょうか。実はあの雷の竜がこの街外れの西にやってきてから

この街の人々は毎日雷に悩まされてるのです。そのせいで停電になりやすく

ネットするためにパソコンもいじりたくてもいじられないのです。」

リナ「そうなんだ…でも大丈夫!私たちがみんな助けてあげるから…!」

スタン「僕の魔法があれば怖いものなんてないさ!」

ハルト「雷の竜なんて俺の剣で真っ二つにしてやるぜ!」

ラジン「この街の運命は我々にかかっている。だから我は貴殿らに力を貸す。」

Drリック「ありがとう、ですが今日はもう遅い。

まずはシャワーを浴びてからこの仮眠室の折りたたみクッションのベッドで寝てください。」

ニーナ「きょうはパパがここでねむらせてくれるからゆっくりとまってね!」

6人「はーい!」

こうしてリナたちはシャワー浴びて一晩研究所に泊まることとなった。

そしてリナたちが寝静まった真夜中、一つの小さな星のような光がリックの研究所に入った。

「しめしめ、みんな寝静まっタ。ここにいるロボットも動いてないようだし…

今のうちに義体となる代理ボディを探すカ…」

そして光が研究所を探していると、箱の中から未完成の小型ロボットを見つけた。

ZIGGY13号か…これなら小回りが利いて戦いやすそうダ…

大きすぎると邪魔になるからナ。」

するとそのZIGGY13(ジギー=サーティーン)という小型ロボットに入り込み、

そのZIGGY13の顔の右下のパワーランプと

顔の画面がアシッドグリーンに光っては自力で動き始めた。

ジギー「ガガガ…なんてなかなか動きやすいボディだ…よし、これに決めタ!」

すると警備していた1体のジギー12型警備ロボが薄暗い研究所を入っていった。

警備ロボ「ロボットッテイイヨネ、マヨナカデモツカレズタイクツセズケイビシテラレルカラ

…ッテアレハハーヴェイサマノ!シカモツクリカケノ!ナンデウゴイテルノ!?」

すると偶然警備ロボットに目撃されたジギーはこういった。

ジギー「あ、バレタ。でもアンタのご主人には悪いけどオレにはオレの使命があるカラ…

ではキリが良いところで…バイバイ!」

こうして謎の光によって動くようになったジギーは

光の様にしゅんっと壁をすり抜けるように研究所から消え去っていった。

警備ロボ「イッチャッタ…コノコト、ハーヴェイサマニホウコクダー!」

これを機に警備ロボはさっきの記憶をメモリーにし、

Drリックに報告するために寝室に向かった。

ジギーに取りついた謎の光の正体、目的とはいったいなんなのか…!?

果たして彼は敵か味方か…!?

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